「受け身の文」とは、動作や行為を「受ける側」や「される側」が主語になる文のことです。通常の文(能動態)では動作をする側が主語になりますが、受け身の文(受動態)では動作を受ける側が主語になります。
受け身の文の基本的な形は、「主語 + be動詞 + 過去分詞」 です。
- be動詞: 主語に合わせて am, are, is や was, were を使い分けます。例えば,主語が I なら am,you や複数なら are,I・you 以外の単数なら isとなります。過去のことは was や were を使います。
- 過去分詞: 動詞を「過去分詞」という形に変えます。規則動詞の場合は過去形と同じく語尾に -ed をつけることが多いです。
- by 〜: 「〜によって」という動作主(行為を行った人や物) を示す場合は,by の後にその動作主をつけます。代名詞が続く場合は,「me, you, him, her, us, them」といった目的格を使います。
- 訳し方: 訳し方としては,受け身の文は「〜される」「〜された」と訳すのが基本ですが、そのまま訳すと日本語として不自然になることがあります。そういったときは,自然な日本語に直すことをお勧めします。

最初の例文の能動態(通常の文)の意味は,「その子供はその窓を壊した。」ですが,受動態(受け身の文)にすると,主語が入れ替わり,「その窓はその子供によって壊された。」となります。意味的には同じになります。
2つ目の例文の能動態(通常の文)の意味は,「父はこの家を塗った。」ですが,これも先と同様,主語が入れ替わり,「この家は父によって塗られました。」となります。意味的には同じになります。
受け身の文を否定形にするには、基本的な受け身の形「主語 + be動詞 + 過去分詞」のbe動詞の直後に「not」を置きます。
語順: 主語 + be動詞 + not + 過去分詞 ( + by 〜)
be動詞とnotを短縮形にすることもできます。
【例文】

受け身の文を疑問文にするには、基本的な受け身の形「主語 + be動詞 + 過去分詞」のbe動詞を文頭(主語の前)に移動させます。
語順: Be動詞 + 主語 + 過去分詞 ( + by 〜)?
疑問文への答え方
受け身の疑問文への答え方は、be動詞の疑問文の答え方と同じです。Yes/Noの後に主語(代名詞)とbe動詞を続けます。
【例文:現在の文】

【例文:過去の文】

自然な訳し方。
➀感情を表す表現
感情を表す動詞が受け身の形で使われる場合、「〜された」と訳すと不自然になることがあります。この場合は、能動態的な表現や、感情を表す日本語の自然な表現を使うのが一般的です。
英文: She was surprised at the news.
直訳: 彼女はその知らせに驚かされた。
自然な訳: 彼女はその知らせに驚いた。
説明: 「驚かせられた」とすると少し不自然な印象を与えます。「驚いた」とする方が感情が直接伝わります。
英文: I am satisfied with the result.
直訳: 私はその結果に満足させられている。
自然な訳: 私はその結果に満足している。
説明: 「させられている」より「している」の方が自然です。
➁状態を表す表現
「be married (結婚している)」「be excited (興奮している)」のように、受動態の形をしていても、実際の意味は「〜されている」ではなく「〜している」という状態を表すことがあります。このような場合も「〜された」と訳さない方が自然です。
英文: They are married.
直訳: 彼らは結婚させられている。
自然な訳: 彼らは結婚している。
説明: 「結婚している」という状態を表すのが自然で、「させられている」という受け身のニュアンスは含まれません。
➂被害や間接的な迷惑を表すとき
日本語の受け身は、英語の受け身と異なり、被害や迷惑のニュアンスを含むことがあります。このような場合、必ずしも「〜された」と直訳するのではなく、文脈に合わせた表現を用いると自然です。特に、be killed のように不幸な出来事を表す場合、日本語では婉曲的な表現を選ぶことがあります。
英文: He was killed in the accident.
直訳: 彼は事故で殺された。
自然な訳: 彼は事故で命を奪われた。 / 彼は事故で亡くなった。
説明: 「殺された」という直訳も間違いではありませんが、「命を奪われた」や「亡くなった」などの表現を使うと、より日本語として適切で自然に聞こえることがあります。
➃能動態で訳した方が自然な場合
受け身の文をそのまま「〜された」と直訳すると不自然な場合には、能動態のように訳し直すことが翻訳のコツです。
英文: Whisky must not be drunk by children.
直訳: ウイスキーは子供によって飲まれてはいけません。
自然な訳: (子供は)ウイスキーを飲んではいけません。
これらの例文からもわかるように、英語の受け身を日本語に訳す際は、直訳にとらわれず、文脈や表現のニュアンスを考慮して自然な日本語に変換することが大切です。
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